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【元旅行会社員目線】旅行業務取扱管理者の資格は就職に有利?本当に資格が必要になるタイミングとは。

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「旅行会社に就職したいけど、何も資格がない」

「旅行業務取扱管理者の資格を取っておいた方が就職に有利かな?」

 

と、旅行業界を目指す就活生は[旅行業務取扱管理者]の資格について1度は考えたことがあるのではないでしょうか。

 

結論からいうと、個人的には就活の際に旅行業務取扱管理者の資格はなくてもいい。それほど有利にならない。と思っています。

私は4年間旅行会社で働きましたが、結局、旅行業務取扱管理者は受けておらず、資格も持っていません。

 

そんな私の目線で、就職に旅行業務取扱管理者の資格は必要なのか?

旅行業務取扱管理者の資格を持っていれば得になったり有利になることはあったのか?

などなど、旅行業務取扱管理者に関する疑問について書いていこうと思います。

旅行業務取扱管理者ってそもそもなに?

まずこれですよね。聞いたことはあるけどなんなの?という方も多いのではないでしょうか。

旅行業務取扱管理者とは、旅行業界で唯一の国家試験なんです。

 

また、一度取得してしまうと生涯ずっと有効な資格なので、更新したり取り直す必要はありません。

更に受験の年齢制限や回数制限もないので、試験開催毎に受けまくっても大丈夫です。

旅行業界に入って長く勤めるのであれば、いずれは取る資格でしょう。

というのも、旅行会社は、各店舗ごとに旅行業務取扱管理者を1名は置く必要があるため、将来的に昇進して支店長になりたい場合は必ずこの資格が必要になってきます。

 

それから、旅行業務取扱管理者の試験は2種類あります。

・総合旅行業務取扱管理者

・国内旅行業務取扱管理者

とっても簡単に言うと国内旅行業務取扱管理者は、旅行約款のこと+国内のことだけ。

総合旅行業務取扱管理者は、海外旅行のことも含まれています。

 

なお、国内の方が合格率が高く、国内に合格すると、総合旅行業務取扱管理者の一部問題が免除になるため、段階を踏んで資格を取得したい方は、国内旅行業務取扱管理者の資格を取ってから、総合旅行業務取扱管理者を取ると良いでしょう。

 

特に実際に勤務してみてから総合の方の問題を見るとなんとなく分かるのですが、勤務したことがない人がイチから勉強し、総合の方の問題を見ると、理解するのが難しい部分もたくさんあると思います。

 

ちなみにこの試験が行われるのは年に1回だけ。国内は9月、総合は10月に試験が開催されます。TOEICのように数か月に1回というわけではないので、資格を取りたいのであれば計画的に勉強をはじめる必要があります。

旅行業務取扱管理者の資格は就職に有利?

この記事に辿り着いた人は、これをとにかく気にしているのではないのでしょうか。

 

結論から言うと、「大して変わらない」と思っています。ただし新卒での就職ではなく、旅行会社から別の旅行会社に転職する際などはあったほうがよさそうです。

 

こう思った経緯を項目別に書いていきます。

①新卒の同期で旅行業務取扱管理者の資格を持っていたのは1人だけ

私は旅行業務取扱管理者の資格を持っていません。

また、私は新卒で入社し同期が25人ほどいるのですが旅行業務取扱管理者の資格を持っていたのはその25人程のうちたった1人だけでした。

 

もちろん旅行会社にもよるんでしょうけれど、採用側が旅行業務取扱管理者の資格の有無を気にしていることはあまりないような気がします。

もし自分が採用担当だったとしても重視しないと思います。

 

というのも、この資格を持っている=即戦力の新入社員ではないから。

一生懸命勉強して取った資格なんでしょうけれど、その知識を仕事に活かせるほど覚えているとは思えません。

この資格を持っていないとできない仕事も多少はあるのですが、どちらにせよ1年目に任せられるようなことではありません。

しかも多くの旅行会社は福利厚生的なもので、旅行業務取扱管理者の試験のセミナーを受けられたりするので、採用側としても、入社してから資格を取らせればいいという考えがある気がします。

 

そのため学歴フィルターのように、旅行業務取扱管理者を持っていない人は落とすといったようなフィルターはまずないと思って大丈夫でしょう。

また、福利厚生での旅行業務取扱管理者の試験のセミナーは業界人向けのものなのですが、毎年かなりの人数がいるようで、大手旅行会社からもたくさんセミナーに参加しているようです。=大手旅行会社でも、資格を持っていない状態で入社した人がたくさんいるということです。

 

資格があった方が有利そうな場面を強いて言えば、たとえばですが採用の際、2人のうちどちら1人を採用するか迷っていてどうしても決められないときに、「どうしても決められない、それなら資格を持っている方にしよう!」と思う程度かと思います。

 

上記のようなこともあるかもしれないので、資格を持っていて有利になる場面が全くないとは思いませんが、マストではないかなと。

実際採用された25人中24人は持ってなかったわけですからね。

②最初数年は資格を活かせるところがない

これも大きいです。就活に有利かどうか?という観点からは少しずれますが、入社前に資格を取っておかなくてもいいかなぁと個人的に思う理由。

新人25人中唯一資格を持っていた同期の1人は私と同じ店舗だったのですが、資格を持っているから何か優遇されたり、別の仕事を与えられたり、給料が上がったりすることは、私が知る限り(勤務していた4年間)で一切ありませんでした。

 

なんなら上司や周りの人は、その子が旅行業務取扱管理者の資格を持っていたのを知らないくらい。

私もその子と支店長以外で、同じ店舗内で資格を持っている人を知りません。他は誰も持っていないのか、私が知らないだけなのかすら分かりません。少なくとも私の会社では資格を持っていてもその程度の認識のレベルでした。

 

入社してすぐにこの資格を活かせる点としては・・・強いて言えばですが、私が居た会社ではお客様が見ることができる社員のプロフィールページみたいなのがあります。どこのエリアが得意だとか、どんな旅行の手配が得意だとか書いているページなんですが、資格を持っている人は、そこに「旅行業務取扱管理者あり」みたいな一文が入ります。

お客様によっては、この資格がどんなものか分かっていなくても、なんか資格を持っているという事実だけで安心される方が結構いるんですよね。

 

そのため、資格を持っているという理由だけでお客様から指名を受けて相談に乗ることもとってもとってもたまーーにですがありました。(年配の方に多かったかな)

 

やっぱり肩書って人を安心させる部分はあると思います。

資格を持ってないと、ちょっとクレームチックなお客様は「あなた旅行業務取扱管理者の資格持ってないんでしょ?!あなたみたいなペーペーに話すことはないから資格持ってる人に代わりなさい!!!」という感じでたまにないがしろにされます。めっちゃたまにですけどね。肩書ある人しか信頼しない人ってたまにいます。

③業界人向けの資格習得セミナーに行くと、年配の方も結構いる

①でもさらっと書きましたが、旅行会社に就職してから、会社から希望者のみ旅行業務取扱管理者の資格取得セミナーに行く&受験するサポートがありました。

受かればセミナー費用と受験費用はタダになるというものでした。

 

なので、就職してから資格取得になると金銭的にサポートがある場合が多いのでお得です。

このセミナーに行った同期が言っていたのは「他社のおじさんがいっぱいいた」とのことでした。

 

このことから、かなり長年資格無しで旅行業界に居たのでしょう。

今回は役職者になるために資格を受験しにきたのかも。

そう考えると、旅行業務取扱管理者の資格取得は、若いうちにとらなくても問題ないかと思います。

結論:新卒なら資格はなくてもいいと思った

以上のことから、4年間勤めていて「資格持っていたらよかったなー」って思うことは一度もありませんでした。

勤めている最中に資格を取ろうとも思わなかった

無事に就職できたからこそ言えることかもしれませんが、数年勤めるくらいであれば全然いらないです。持ってて損はしないけれどね。

 

それでもやっぱり資格は取っておいた方が有利な気がする・・と思う方は、総合ではなく国内の方だけとりあえず取っておくのもアリかなと思います。とりあえず書類に書くということであれば、国内でも総合でもいいかなと。面接等でアピールできる場があれば、来年総合受けます!とでも言っておけばやる気も見せられますしね。

 

国内と総合を比べると合格率が全然違い、国内の方が簡単です。

さらに国内を取っておけば後に総合を取る際に一部免除項目があるので楽です。

 

総合の合格率が低いのは、「海外業務」のところが難しいということ。

あとは「英語」の項目とか。

この「英語」ですが、あくまで旅行業で使う英語になるので、英語が得意な方でも使い慣れない英語なのでなかなか覚えられないかもしれません。

 

私も実は旅行業務取扱管理者の資格を学生時代に取ろうと思ったことがあります。

やっぱりその時は「海外業務」のところがチンプンカンプンだし覚えられないし大変でした。

ですが入社して数年経った頃改めてテキストを見てみると、特に勉強をしていなくても結構分かる項目が増えます。

仕事で当たりまえのように使っている単語が「英語」の部分に出てきたり、問題に出てくる観光地だって仕事していると自然と覚えました。

もちろん入社して勤務してからでも、ちゃんと勉強しないと分からない所の方が多いのですが、旅行会社で勤務してからの方が基礎知識が自然と入っているので、断然勉強が楽かと思います。

 

そのため、どうしても就職前に資格を取っておきたい人は国内だけ取っておき、入社してから総合を取るとだいぶラクだと思います。

しかも入社後だと、会社によっては資格取得支援が福利厚生で付いており、試験代免除などがある場合もあります。

 

自分で勉強する場合ですが、本屋さんに行けばテキストがたくさん売っているので、それでひたすら自主勉が主流。

ちなみに私が購入したテキストはユーキャンのもの。

もうだいぶ前なのでその時は確か2014年度版を買っていて、毎年〇〇年度版と更新されて新しい情報が記載されているので、ユーキャンの最新のものを買うのが一番良いかなと思います。

それか、私も、私の周囲の人もやっているのを見かけたことがないのですが、通信教育にするか・・ですね。 国内旅行業務であれば独学でも覚えられる理解できると思いますが、総合の方は解説がないと分かりにくい場面も正直あります。一応ユーキャンの本にも解説はありますが、???となった部分もありました。 とは言え最初は本で独学で。理解できないところが多そうであれば通信教育やセミナーを申し込めばよいでしょう。

 

 

転職やキャリアアップの際は資格を取った方がいい

これだけ就職の際には旅行業務取扱管理者の資格はなくてもいいと思うとお伝えしましたが、転職の際や、旅行業界内で数年後キャリアアップしたいという人は資格を取得しておいた方有利だと思います。

 

というのも、旅行代理店というのは1店舗につき必ず1人は旅行業務取扱管理者を持っている人が必要になります。そのため、店長クラスの人はほぼ確実に持っているかと思います。

 

なので、将来的に店長などキャリアアップしたい、もしくはもっと大きく旅行業界で独立したい!と思っている方は、旅行業務取扱管理者を持っていないとちょっときついです。

新卒で就活の際に、もうそこまで将来を見据えているのであれば、先に取っておいても損はないでしょう。

ただし旅行業界は実際に入社してみると、激務と知っていながら入社しても、やっぱり耐えられず辞めていく人はとても多いです。

そのため、入社してからの資格取得でも問題ないかとは思います。

 

また旅行会社→旅行会社へ転職する際などは即戦力として求められる場合が多いです。

その際に旅行業務取扱管理者の資格を持っていると、数年後に店長や管理職候補として採用してもらえる可能性も上がりそうです。そのため、転職の際は持っておいた方がよさそうかと。

ちなみに他業種→旅行会社の転職であれば、それほど即戦力として扱うつもりがないでしょうから、資格を持っていなくても良いかと思います。

最後に:就活に有利だからといって、資格を取ることが目的にならないように。

よくいますよね。資格を取ることが目標になっている人。

先にもっと何か大きな目標があって、その段階の1つとして資格を取ることを目標にしているのはよいかと思います。

 

でも旅行業務取扱管理者の資格を取ることが最終目標になっている、そんな状態であれば受けなくていいと思います。持っているだけですごく就職に有利になるとか、もてはやされるとか、そういったものではないので。

 

旅行業界で将来的にキャリアアップしたい、ずっと旅行業界で働きたい、そういった人はどこかのタイミングで取るべきですが、必ずしも新卒の就活の際に取る必要はないと思いました。

 

もちろん就職先の旅行会社によっては、資格を持っていることがすごいステータスになることもあるかもしれませんが、かなりレアなケースかと。

少なくとも私が居た会社で、役職も何もなくがむしゃらに働いている5~6年目くらいまではほぼ必要なかった資格でした。

 

それでなくても就活生はとても忙しい・・・みなさんはあまり無理しすぎずに!

 

あと個人的には、就活で有利かどうか?だけを考えるのであれば、旅行業務取扱管理者の資格を取るよりは、SPIを勉強し、確実にSPI選考を突破する方が大切だと思いました。私結構SPIで落ちてしまったので・・・。本当にもったいなかったと思います。

 

でもそれでもよく考えた上で、旅行業務取扱管理者の資格取得をしよう!と思う方は頑張ってくださいね♪