こんにちは!元旅行会社員のりょうです。
先日、「旅行会社に就職して4年間で得たものスキル&知識編」の記事を公開しましたが、この記事ではスキル系ではなく、福利厚生や気持ち面でよかったなぁと思った部分を書いていきたいと思います。
旅行業界は確かに大変ですし私は4年で辞めましたが、この業界自体は未だにとっても好きです。
私の旅行会社員時代の話にはなりますが、旅行会社に転職や就職をしたいと思う人の参考になればいいなと思います。
福利厚生/会社の制度編
福利厚生といっていいのか微妙ですが、この部分はよかったなーと思う会社や業界ならではの制度のところ。
1.朝ゆっくりでいい
恐らく会社にもよるでしょうけれど、私は家を出るのが朝9時半頃で、のんびり朝の準備ができました。(店舗オープンが遅いので)
その分夜は早くても8時頃帰宅と決して早くないのですが、私は朝ゆっくりできる方が嬉しかったです。
翌日仕事という日の前夜、友達と遊んでいても「明日仕事だから・・」とそれほど早く帰ることもなく「明日仕事だけど起きるのそんなに早くなくていいから」と、夜めっちゃ遊んでいた気がします。(笑)
結婚をしていて家庭があると夜早く帰れないのは大変かもしれませんが、独身のうちはとてもよかったですね。
2.シフト制なので平日に休むことができる
自分が結婚してパートナーとの休みが合わなかったり、周りの友人が土日休みばかりの場合は微妙かもしれませんが、平日にお休みをもらえるのは個人的には嬉しかったです。
シフト制だったので、土日の休みは月に1回程度、ほとんどの休みが平日でした。
平日お休みの日は会社の人と遊びに行ったり、同じく平日休みの友達と遊んだり。
今私は結婚をして旦那のお休み(土日)に合わせるために旅行会社を辞めたというのもあるのですが、土日って本当にどこへ出かけても人が多い!!
そういえば私高校生から大学卒業まで某テーマパークでバイトをしていて、土日祝日、連休は基本働いていたので、ものすごく久しぶりに土日休みでお出かけしているかも。
それもあってか、土日は人多すぎ&割引なさすぎ&高い・・・と感じるように。
旅行会社勤めだと平日にまったり遊べるのが嬉しいポイントでした。
3.ド平日に長期休みを取ることができる
②の「シフト制で平日にお休みを取れる」と少し被るのですが、私が居た旅行会社は、GW、お盆も通常通りシフト制で働いているため、世間の連休とかぶっているのは年末年始だけでした。
でもその代わり、年に1回最大10日間の連休を好きなときに取ることができました。
同じ部署のメンバーと日程がかぶりさえしなければ好きに取れます。
また最大10日間というだけなので、毎月小分けにして3連休を何度取るのもよし、まとめて10連休一気に取るもよしで、とにかく休みを調整しやすかったです。
私はド平日に大型連休を取り、同じ会社の人と長期で海外旅行へ。
GWやお盆の時期に行くことを考えるとかなり安く行くことができました。
また実家に帰る人も、帰省ラッシュに巻き込まれないような時期に帰っていました。
とにかく休みは融通がとても効きやすかったです。
4.安くで旅行に行くことができる
とにかく旅行に行きやすい環境でした。
旅行会社で働いていると安く行くことができる情報がたくさん入ってきますし、それが本当に安いのかどうか見極めるくらいの知識も付いています。
そして平日にお休みが取れるので、安い時期に旅行に行けます。
詳細はこちらの記事をどうそ★
5.スーツじゃなくていい可能性が高い(女性のみ)
私が居た会社は男性はスーツを着て出社していましたが、女子はなんでもオッケーの会社でした。
オフィスカジュアルじゃなくてもよくて、会社に着いたら制服にお着替え。
そのため仕事終わりに遊びに行く日はお洒落をしたり、そうでもない日は適当な服を着たり。
スーツは季節によって暑い/寒いがありますし、ヒールも大変です。
ですが私は夏はスニーカーにTシャツなどで通勤しており、とても楽ちんでした。
店頭で接客をするような店舗であれば、女性はどの会社も制服が多いですよね。
多くの旅行会社で私服出勤できる可能性が高いかと思います。
6.ネイルOK、髪も多少明るくてもOKの可能性が高い
私が居た会社はネイルはあまりにも尖ったものや装飾が付きすぎているものでない限り、結構派手な色でもOKでした。でもやるなら手入れしろって感じでした。(笑)
髪も赤とかピンクとか奇抜な色はNGですが茶髪は全然ok。
金髪はグレーだったのですが、茶髪よりも金髪に近いくらいの人も結構居てました。
大手の旅行会社さんのスタッフを見ていても、染髪、ネイルをしている人をよく見かけます。社会人になってもお洒落をしたい人にはおすすめの業界です。
モチベーション、気持ち編
ここまでは旅行業界にありがちな会社の制度の良いところをご紹介しました。
「旅行会社は大変」だけのイメージが少しずつ減ってきたでしょうか?
ここからは福利厚生や会社の制度というよりも、旅行会社ならではの「これがあるから頑張れるんだよね!」と思うところ。
よくある「やりがい」とか、周りの環境についてですね。
私も特に1年目の頃は思ったより旅行会社って大変で辞めたいな・・と思ったことがありましたが、下記の理由で結局頑張って続けられました。それなりに仕事も慣れてくると、楽しいことの方が多くなってきていましたね。
1.とにかくスタッフの仲がよい!
旅行会社に勤めている人のほどんどの趣味が旅行なんですね。
もしくは飛行機好き、鉄道好き、アウトドア好き、カメラ好きなど。
社員のほとんどが、旅やお出かけに関することを趣味としていました。
これって銀行とか商社の会社だと起こらない現象ですよね。趣味なんてバラバラだと思います。
もちろん旅行会社の社員でも旅行以外の趣味がある人もいますが、基本的に旅行やおでかけについて好意的な人ばかり。出不精の人は少ないです。
で、やっぱり趣味が合うと仲良くなるのも早いです。
あんまり喋ったことがない人とランチが一緒になったときや、新人の子と何話そう・・ってなった時も、「今までどこに旅行行ったことあるの?」から会話がどんどん広がります。
そしてスタッフ毎に、「私ビーチリゾート派」「おれアジア派」みたいなちょっとした主張ができたり(笑)
どっか行きたい!ってなった時に、ヨーロッパなら〇〇さんに聞こう!という風に聞いて色々教えてもらって仲良くなったり・・・。
根本的にお出かけ好きが多いので、休みの日はみんなで遊びに行ったり・・。
とにかく「旅行」「おでかけ」を通じて、上司部下問わずとても仲良くなれました。
辞めた今でもよく遊んでくれています。
旅行は好きだけど一緒に行ってくれる人が居ない、そんな方も、旅行会社に入れば必ず旅仲間が見つかるかと思います。
2.旅行業界全体が仲良し!ライバル会社さんとも結構仲良し!
これは旅行会社に入って一番びっくり&嬉しかったこと。
他社さんの人も基本的に旅行大好きなんですよ。
旅行会社に来るホテル業界の営業さんも、航空会社の営業さんも、手配先の会社さんも、みんな旅行好き。
営業に来る各航空会社さんとも結構仲良くなって、これが普通の会社(?)なら、「最近どうです?」「いや~おかげさまで・・・」とはじまる会話が、「この前休みでしたよね?どっか行ってたんですか?」「いや~〇〇に行ってきたんですよ~!!あそこはね~とってもよくてお客様にもぜひぜひうんたらかんたら・・・」と、結構プライべートの話もしていました。
また、旅行会社や航空会社のスタッフで行く研修旅行というのもあり、その際に他社さんのスタッフと一緒に行くのですがここでめちゃくちゃ仲良くなるんです。
同じ旅行会社同士苦労も分かりますし、最初はみんな旅行関連の話で盛り上がり。
初対面の相手と話題があるということで、仲良くなりやすいんですよね。
大体1週間程度の研修旅行が多いのですが、帰国後も交流が続くことがほとんど。
ライバル会社の場合でも、「〇〇会社さんなんであんなに安いんですか~?!まじですごい!!」という風にお互い嫌味なく尊敬しあっている感じです。
そして各社員の目標が、担当しているエリアを盛り上げることっていう共通点があります。
たとえば私が担当していたオーストラリアについて言うと、オーストラリアの研修旅行に行った際、参加しているメンバーは各社のオーストラリア担当スタッフなわけで。
「やっぱオーストラリア最高っすよね!!みんなで人気の国にしましょうね!もっと日本からのお客さん増やしましょう!このオーストラリアの魅力を伝えましょう!」と、その国に対する愛で溢れており、各社協力して頑張ろう、という空気感なんです。
自分の担当する国や地域には自然と愛が芽生えてくるもので、他社さんとはライバルでありつつも、その国や地域の魅力について語り合える仲間でもあります。
この話を製造業の会社に勤めている旦那に言うと、旦那は他社とはバチバチのようです。
製造業なので造ったものの展示会などがあるのですが、展示会では他社とは一切口を聞かず、けなしあっているよう。
もちろん業界にもよるでしょうけれど、旅行会社は特に業界全体で仲が良い気がします。
そして業界内の転職がめちゃくちゃ多いです。
代理店→別の代理店への転職は少ないですが、代理店→航空会社、ホテル、ランドオペレーターなど、関連会社への転職が多い気がします。
一度この業界に入ると、その心地良さにハマって、意外と他の業界に行かない人もいるんですよ。
3.お客様からお礼をしてもらったとき
よくある定番の「やりがい」ってやつですね。
旅行会社に就職してよかったことは?の回答に、「お客様からの感謝の言葉をもらったとき。」なんてよく聞くQ&Aですが、これ、滅多にないからこそ嬉しいのです!!!
というのも、旅行から帰ってきてわざわざお礼を言ってくれる人って1割あればいいくらい。
実際自分が旅行会社を使って旅行に行った時のことを思い出してください。
旅行から帰ってきてからわざわざ担当者に連絡したでしょうか?
旅行から帰ってきたら、旅行会社のことなんてすっかり忘れていませんか?
すごく楽しかった旅行でも、それが手配してくれた旅行会社のおかげって思うことって滅多にないと思いませんか?
別にお客さんを責めているわけでは全くないんです。
ですが、帰国後のお客さんの声を聞くことって本当に滅多にないんです。
よくお客さんに、「他のお客さんって、このオプションツアーどんな反応でした?」みたいなこと聞かれるんですけれど、正直しらねーーーーー!です。(笑)だってわざわざ感想なんて教えてくれないんだもん!!
一応アンケートはあるけれど、記述式のところはほとんどのお客さんが空白で出してくるので、「すごくよかった」「よかった」「ふつう」とかの評価くらいしか分からない。
そんな中、たまーにわざわざお礼の連絡してくれるお客さんがいます。
メールでたった2行で、「先ほど帰国しました、ありがとうございました」くらいでもとっても嬉しいんです。
手配した私のことを覚えててくれたことがとても嬉しいんです。
さらにお土産をくれるほどのお客様もいらっしゃいました。
飛行機の欠航で旅程が大変になった際は、「りょうさんのおかげでなんとか出発できました!」と高級な菓子折りをくれたこともありました。
(ちなみに同じ飛行機で欠航になった別のお客様は、お前らが全額負担で何とかしろや!!と大クレームになったことも。起こったことは同じなのにこんなに人によって違うのね・・と驚きます)
ちなみに連絡くれる人はそのままリピーターになってくれるような人が多いですね。
わたしのことを指名してくれる人が増えてくるとやっぱり嬉しいです。
だから、「お客さんから感謝の言葉をもらったとき」っていうのは、建前ではなく、割と本当なんです!
さいごに
給料面、勤務時間面(残業)については確かに旅行会社は大変です。
でもそれ以上に、自社、他社ともに人間関係が良く、やりがいもあり、知識も付き、何より大好きな旅行に関わることができるお仕事。
給料も勤務時間もホワイトになれば最高なのになあ・・と思いつつ、主婦となった今、あの忙しさが少し恋しくも思うのでした。